セーラーのためのヨットレース撮影講座 (1)

  • 19
  • Feb

 一眼レフカメラの普及率が高まり、またコンパクトカメラが高性能になった流れから、ここ数年でヨットを撮影するセーリングファンが増えてきています。全国のヨットレースを紹介しているバルクヘッドマガジンとしてはうれしい限りです。選手目線の写真は、自分が考えないアングルや海の表情もあり、「なるほどなぁ」と勉強することも少なくありません。(BHM編集部)

 昨年、バルクヘッドマガジン・ヨット部(海好きのためのコミュニティーです。ぜひご参加ください)で「ヨットレースの撮影方法」を掲載したところ、想像以上の反響がありました。みんなヨットレースの写真に興味があるんだな、とおどろいた次第です。このヨットレース撮影講座では、海上での撮影方法を簡単に説明しています。バルクヘッドマガジンに転載するので、興味ある方は参考にしてください。

 今年は、バルクヘッドマガジンの企画で読者投稿のフォトコンテストなんてやってみたいですね。みなさん、いまからかっこいい写真、おもしろい写真、自分らしい写真を撮り貯めておいてください。

セーラーのためのヨットレース撮影講座(1)
 先日、ヨット部で紹介したカメラの話題が人気だったので、ヨットレースに限定した基本的な撮影方法を紹介します。ヨットレースの撮影は、大きなイベントでは大会主催者に報道用の撮影ボートを用意していただき、それに乗艇して撮影することになります。

(1)シャッタースピードは1/ 1200秒以上に
 撮影ボートの上は常に揺れています。ヨットの動き、撮影ボートの揺れ、自分の揺れを考えて、モードはシャッタースピード優先に、シャッタースピードは1/ 1200秒以上にしています。急に曇ってきたりして、絞りが小さく(被写界深度が浅く)なる場合は、ISO感度をあげてバランスをとります。これは瞬間、瞬間の光の具合によるので、「こうしなさい」というマニュアルはありません。撮影前に何度かテストして、さらに露出補正をかけたりして決めています。


撮影ボートに乗っている場合、経験上シャッタースピードは1/1200以上にしています。海のコンディションによっては絞り優先で撮る場合もあります

(2)レンズは300〜500mmの望遠がいいかも
 これは、レンズの性能というよりも、どのレンズを使ったほうが撮影しやすいか、になります。自身の経験からすると、いま世界でヨットレースを撮影するカメラマンは、300〜500mmのレンズを使うことが多いように思います。撮影者がひとりだけなら、自分のレンズに合わせて、撮影ボートの位置を考えればすみますが、カメラマンが複数いる場合は、お互いの希望を尊重しあって撮影することになります。「おれは広角レンズでワイドに撮りたいから!」と言っても、それは無理な話です。プロカメラマンが乗り合う場合は、同じようなレンズを使うので、撮影ボートの位置取り(被写体との距離)もだいたい決まってくる、というわけです。


顔に日光が当たるようにボートポジションを決めるのが理想です。でも、理想通りになることはほとんどなく、あーでもない、こーでもないと悩むわけです。photo by Junichi Hirai

(3)基本は順光。太陽と被写体の間に撮影ボートを置く
 ヨットをカンタンに、いちばんキレイに撮るのは順光、もしくは斜光で撮影することです。ヨットレース中は、陸上のようにストロボやレフ板を使えないので、カメラマンは常に太陽の位置を気にしています。光の具合は、季節によって、また午前と午後で違ってきます。「上マークのスターボードアプローチで順光だったから、下マークは逆光でダウインウインドの写真はいまひとつ。夕方になったら、太陽が移動するからフィニッシュシーンがいいかも。でも、いまは風がいいし、逆光で撮っておくのもいいなぁ」。…このようなことを考えながら撮影しています。

 その(4)以降は、次回紹介します。


海に出るときは、必ず防水ケースにカメラを入れて保護します。ケースで有名なのは撮影機材用のペリカン製品ですが、日本の釣り用クーラーボックスも使い勝手は最高。釣り用のクーラーボックスにはソフトとハードがあり、どちらも一長一短ですが、個人的にはキャスターの付いているハードタイプが好きです。最近よく使っているのはペリカンケース(Pelican1510)で、ボディ2機と400mmと70-200mmのレンズがピッタリ入るので気に入ってます。photo by Junichi Hirai

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