スーツ姿の熱血アマチュアセーラー

  • 21
  • Mar


アマチュアセーラーが西宮で熱戦を繰り広げた全日本ミドルボート選手権。平井淳一

サンケイビジネスアイ・コラム(55)
スーツ姿の熱血アマチュアセーラー

 野球やサッカー、大相撲などは、メジャーなプロスポーツといえるだろう。しかし、日本のセーリング競技は完全なアマチュアスポーツだ。セーリングを生業とするプロもいるが、それは極わずか。セーリング競技は、仕事を持ちながらセーリングする、熱心なアマチュアに支えられているといっていい。

 他の競技に比べるとプロ・アマの差は、それほどないのがセーリングのおもしろいところ。鍛え抜いた大相撲の力士が、素人に負けることはまずない。しかし、セーリングのプロフェッショナル、たとえばオリンピックの金メダリストがジュニアに負けることは十分ありえる。セーリングは船で競うので、風が弱ければ、体重の軽い選手が断然有利になる。女子が男子をあっさり打ち破ってしまうのがこの競技の特徴であり、セーリングクルーザーのように5〜10人程度で乗る船の場合も同じく、チームワークを磨き、船の性能を発揮できれば、アマチュアでも全日本選手権、世界選手権で勝利できる。また、それを目標に活動しているチームも多い。

 8月初旬の週末、兵庫県西宮市で「全日本ミドルボート選手権」が開催された。出場するのは社会人アマチュアセーラーが大半を占め、大会前日の晩に仕事を終えた選手たちは、新幹線や飛行機に飛び乗って集合した。普段はスーツ姿で働くアマチュアセーラーが、セーリングウエアに着替えて猛暑の大阪湾で腕を競い合ったのである。総合優勝はチームワークとボートスピードに定評ある地元〈ワイレア〉チーム。全日本のタイトルを獲得した喜びはひとしおだろう。

 大会は夕暮れまでにすべてのプログラムを終了し、選手たちは成績表を手に帰途についた。月曜になれば、彼らはスーツ姿に戻って普段の日常がはじまる。しかし。働いていても前週のヨットレースのことが頭から離れないだろう。そして、来年の選手権で優勝するため、アマチュアセーラーは限られた時間を使って練習を始めるのである。(2011.8 文/平井淳一)

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